寒い冬の朝、車のエンジンがかかりにくくなってしまった経験はありませんか? いつも通りに動かないと焦ってしまいがちですが、こんな時に自分でできる対処法を知っていると安心です。
寒い日にエンジンがかかりにくくなるのはエンジンオイルが寒さで固くなっていたり、バッテリーの機能が低下していることが原因だと考えられます。
エンジンがかかりにくい時には、焦って何度も連続してセルモーターを回しがちですが、それは逆効果なのでご注意を。エンジンが冷たく、エンジンオイルが固いときに何度回してもエンジンはかかりづらいまま。それどころかエンジン内部のシリンダーの故障や機能低下にもつながってしまいます。エンジンオイルを滑らかにするために5分おきにエンジンをかけるとスムーズにエンジンを始動させることができます。
ディーゼル車の燃料である軽油は、低温になると流動性が低下し、最終的には固まってしまいます。首都圏と寒冷地で販売している軽油は凝固点が違うため、ディーゼル車で寒冷地に行くときには、現地で長時間停車するときに少しでも給油して、軽油が固まらないように予防することが必要になります。また軽油に混ぜて使用する凍結防止剤も対策になります。
冷えが厳しい朝には少し早起きして暖気しておいたり、寒い日には直射日光が当たる場所に駐車しておくことも効果的です。エンジンを適正な温度まで暖めると、エンジンやエンジンオイルに負担をかけずエンジンがかかりやすくなります。
古いバッテリーは畜電力が弱まるため、定期的にバッテリーに交換するのもよい対策です。バッテリーの寿命は約2〜3年とされていますので、車検などで定期点検しておきましょう。
そして、エンジンがかかったからといって急発進してはいけません。急発進はエンジンに大きな負荷をかけてしまいます。ゆっくり発進することで、車にも地球にもやさしいエコドライブにつながります。
お住いの地域によっては「寒冷地仕様車」を選ぶことも一つの方法です。寒冷地仕様車はバッテリーやオルタネーターの容量が大きいので、寒さでエンジンがかかりにくくなることが少なくなります。他にもワイパーのモーターが強化されていたり、ドアやエンジン周辺などが凍結防止仕様になっている車種もあります。必要に応じてご検討ください。
些細なことでも知っておくと慌てずにトラブルを防げるものです。安全を心掛け、冬のカーライフを楽しみましょう。