皆さん、車を運転される時間帯はいつ頃でしょうか?週末のみ?あるいは朝晩の送り迎えのみ?
今回、特に読んでいただきたいのは、夜間の運転が多い方。死亡事故は、一日の中で日没時刻と重なる17時台〜19時台に多く発生し、特に日没時刻が18時以前となる季節の薄暮時間帯、いわゆる夕方に多く発生する傾向があります。夕方は、通勤や通学、買い物など、多くの人々が移動する時間帯であるため、「自動車対歩行者」の事故の割合が増えてしまうと考えられます。
夕暮れ時は物の動きが実際よりも遅く感じられ、周囲が暗くなってくるにつれて視界も悪くなっていきます。
日中は交通量も多いので緊張感が持続していますが、特に夜間の住宅街などでは誰もいないと思って気が緩み、自転車も自動車も一時停止や安全確認を怠ってしまいがち。このような環境の中で、スピードを出しすぎていたらどうなるか、もうおわかりですね。
事故防止に効果的なのは、薄暗くなる前から前照灯を意識的に使用する「前照灯の早め点灯」を行い、自分の車の存在を周囲に知らせるようにしましょう。薄暮時間帯は、昼間と比較して周囲の視界が悪くなり始め、事故が多く発生することから、速度を落として、周囲の交通の状況に一層注意して慎重な運転を心掛けましょう。
また、ロービーム(すれ違い用前照灯)とハイビーム(走行用前照灯)を上手く使い分けることも大切です。市街地など交通量の多い道路や、対向車、前走車がいる場合はロービームを使用することとされていますが、暗い道や車通りの少ない道でもロービームのまま運転している人も見受けられます。ライトの切り替えを積極的に活用することで、行く先の状況や危険を察知できる防衛運転ができます。
とはいえ、ライトが当たらない死角ができたり、路上の障害物等が見えにくくなったり、対向車のライトと自分の車のライトの中に人が入ると蒸発現象が起こり、人が見えなくなったりすることもあるので、ライトを点けたからといって安心はできません。
また、前照灯を点けたまま運転席側のドアを開けると、前照灯を点けた対向車からは見えない場合がありますので、車から降りる場合は必ず前照灯を消してからドアを開けるようにしましょう。
夜間は特に飲酒運転をはじめとする危険運転をしている車に気をつけましょう。危険運転は、ジグザグ走行をしている、センターライン寄りに走行してる、カーブではみ出す、ヘッドライトのつけ忘れ等の特徴があります。見かけたら十分に車間距離をとってください。あまりにも顕著な場合は、事故になる前に警察に連絡しましょう。
夜間の運転をする前に、今一度、気持ちを引き締めて、慎重な運転を心がけてください。
下記リンクをご参考下さい。
一般財団法人東京都交通安全協会 トワイライト・オン運動
警視庁 ハイビームの上手な活用で夜間の歩行者事故防止