車の運転をしている人なら、事故には至らなかったものの、「あっ! 危ない!」と冷や汗をかくような経験を一度はしたことがあるはずです。そんな経験の蓄積から運転時の危険予知能力が身についていき、より安全な運転技術を体得していくことができます。しかしながら、事故に至ってから反省するようでは正直もう遅い……。
ですから、普段から防衛運転を心がけましょう!
防衛運転とは、事故に遭う確率を減らす、および、事項の状況を最小限に防ぐことを目的とした"自らと他者を守る走行方法"のこと。事故の原因を作らない、他人の事故を誘発させないのはもちろん、もらい事故などに巻き込まれないようにするための運転です。
では、防衛運転のポイントをご紹介します。
1) 冷静に運転する
自分の性格や気持ちの状態と車の運転行動とは深いつながりがあります。特に「過信」、「怒り」や「焦り」の気持ちは事故発生の要因となりやすいものです。カッとなって、あおり運転をはじめとする嫌がらせ行為をするのはもってのほか! 逆に、相手から挑発を受けたと感じても、絶対に乗らないようにしましょう。
また、「疲労」や「ストレス」も影響を及ぼします。体調が悪いときに運転を行えば判断力が低下し、安全走行に支障が出るかもしれません。個人差はありますが、自分の性格や気持ちの状態や体調を自分自身で早めに感じとっておくことが大切です。それを踏まえた上で冷静に運転することを心がけましょう。時には、運転するのを控えるという判断も防衛運転と言えます。
2) ゆとりを持って運転する
「約束の時間に間に合わない!」など、時間的な余裕がなくなると@で説明したような心理に陥りがち。ですから、余裕のある時間配分や道路の混雑具合の把握をしておくことも大事です。車間距離(時間)の維持、一旦停止箇所での2〜3秒の停止。さらに、夕暮れ時や雨天時の早めの点灯。なにごとにも"ゆとり"が肝心です。
降雪や豪雨など、天候にも注意が必要です。行き先の交通状況に大きな影響を及ぼすような天候が予想されるときは、不要・不急の運転を避ける。これも防衛運転になります。
3) 思いやりを持って運転する(ホスピタリティドライブ)
自動車から比べるとスピードが遅くて小さな存在である「歩行者」「自転車」「二輪車」は交通弱者といえます。特に歩行者や自転車は急な飛び出しや転倒の可能性があるので、十分な距離をとり、思いやりをもって運転することが防衛運転のひとつになります。
以上のポイントは頭で理解しているだけでは意味がありません。運転前や運転中に繰り返し意識し、実行する。日頃からしっかりと習慣づけておくことが大切です。
ぜひ、今日から実行してみてください。