夏は行楽や帰省などの影響で交通量が増加します。また、夏の開放感や夏バテが原因で交通事故につながることも多くなりますので、より一層の安全運転が求められます。
安全運転のためには、危険を予測するセンスを養うことが重要。ただし、危険は危険でも、大きく2種類の危険があります。それは、"見えている危険"と"見えていない危険"です。
夏休み中は子どもたちが外出する機会が増えますので、その動きには注意しなければなりません。祭や花火大会などのイベントのために増える夜間の人の動きもまたしかり。車が進んでいく方向に人の存在を認識している場合は「動きに注意しなければ!」と意識することができますから、これはまさに"見えている危険"と言えます。一方で、"見えていない危険"とは、たとえば、道路脇の駐車車両のかげになって見えないモノです。そこから子どもや高齢者が飛び出してきたり、また別の車両が発進してきたりすることも……。
特に、道路脇に駐車車両がある時、見通しの悪い道路や信号機のない交差点を通行する時には、"見えていない危険"が多く存在しています。これをイメージ・予測する習慣があれば、いつでも止まれるように減速したり、一旦停止して左右の安全を確認したりと、自ずと安全運転のための対策ができます。
ただし、走行中は何か一か所に意識が集中してしまいがち。たとえば、右折しようとする際に対向車が止まってくれたので、道を譲ってくれるのだとすっかり安心して右折したら、その車両の向こう側から飛び出してきた二輪車とぶつかってしまうという「サンキュー事故」も報告されています。ですから、どんな状況でも、なるべく広い視野でこまめに左右を目視するようにしましょう。
もちろん、運転に際しては体調を万全に整えておくことが基本! 持病からの発作が原因で重大な死亡事故につながった例もありますから、普段から自分自身の体に向き合っておくことも必要になってくるでしょう。無理して運転しないこと、これも危険予測と言えるのです。
とにかく、あらゆる危険の早期発見が肝心なんですね。